先週のセッションとギグ

先週はドラムの高橋信之介さんからのお誘いでサックスのルー・タバキンさんのお宅で熱いトリオセッションをしてきました。タバキンさんは秋吉敏子さんの旦那さんで秋吉さんのバンドや自己のバンドで日本にもよくツアーに行っているようなのでご存知の方も多いと思います。 タバキンさんとセッションするのは1年ぶり。70歳のおじいさんなのにすごいんです。タバキンさんのお宅についてちょこっと世間話をして、ではそろそろ。。。という感じで地下のスタジオに3人で降りていきます。地下だからくらいのに電気をカチッと消してカチッと小さなJAZZっぽいネオンサインのランプをつけ、真っ昼間を夜の街に演出してチューニングがてらブォーっと一吹き。その勢いでバラバラ吹き始めて曲が始まるわけです。どの曲もなんの曲が始まるのか説明がないままスタートするからわくわくドキドキです。知らない曲でも始まってしまったら後戻りは出来ません。まさに昔ながらのセッションという感じなのでしょうか。いろいろな場所のセッションのホストの仕事をして4年以上鍛えられているのでスタンダードは結構知っている方ですが、ピアノもギターもいないサックストリオなのでうろ覚えの曲もタバキンさんを聞いて探ったり。タバキンさんの音はすごくパワフルで味がありいつも圧倒されてしまいます。演奏後に昔レイブラウンとのギグでこんなことがあったとか、いろいろおもしろいJazzの昔ばなしも聞かせてくれる素敵な方です。信之介さんも迫力がありながら繊細でさすが先輩といった感じですごかったです。チャレンジングでとってもためになった木曜の午後でした。では、ここからは日曜日のブランチギグでのお話です。写真をたくさんとってもらったのですてきな写真付きで。その日のリーダーはドラムの我らがブランドン・サンダース(自称スイングマシーン)。自称しスイングマシーンというだけあって彼のスインググルーヴはヘビーでやばい!不器用だけどスイングのグルーヴにかけてはNYでもこんなにヘビーに大きくスイングできる人はなかなか珍しいと言ってもいいくらいのドラマーです。ブランドンとの出会いは私がまだ10代でショートヘアでバークリーの練習室をうろうろしていたときでした。当時はお互いを知っていたくらいであんまり接点がなかったのですが、NYに引っ越してきてからハーレムのお店で再会しました。再会してから毎週のように一緒に演奏するようになって今ではブランドンはわたしの大切なベストフレンドの一人です。わたしにあのゆったりとした大きな感じのグルーヴ、スイングを教えてくれたのはブランドンだといってもいいくらいです。こちらは我らがアンソニー・ウォンジー。知っている方も多いと思いますが、すばらしいピアニストです。私がまだボストンにいた頃、ルームメイトのピアノの片倉マユちゃんにこの人すごくいいんだよって教えてもらって以来ハマってしまいずっと彼のCDを聞いていました。クリスチャン・マクブライドとカール・アレンとのトリオアルバムはソロが歌えるくらい聞き込んでいて、こんな人がNYにいるんだーって憧れていたのを覚えています。そんなウォンジーとはブランドンに紹介されて出会いました。それからはありがたいことによく一緒に演奏するようになりました。あの頃の自分が知ったらビックリ仰天なことでした。彼のバンドでボルティモアに行ったり、Dizzy’sやSmalls等でも演奏し、いつもわたしにいろんなことを教えてくれる素晴らしいピアニストです。この写真からもわかるようにお茶目で休憩時間には恋愛話しをしたり結構かわいい一面もあるウォンジーです。この3人で演奏してかれこれ2、3年。私こんな顔して弾いていますが、幸せ一杯でした。このままずっと一緒に演奏していたいって思っていました。わたしの大好きなバンドの一つです。今回は日曜のお昼のサンサンと太陽が輝くコロンバスサークルのお店。窓から見る景色はこんな感じ。セントラルパークウエストとブロードウェイがぱーっと見渡せてきれいでした。この写真は変な顔してるけど楽しさが伝わるかなって思って。なにを話してたんだろ?こんな感じの一週間でした。毎日たくさんの素晴らしいミュージシャンと一緒に演奏できて幸せです。