2人と200人

先週までありがたいことに目が回るくらい忙しく、毎日子育てに音楽に没頭していました。私が出掛け、帰ってきたと思うと、大輔が出掛け。。。今週はゆっくりしているので気が抜けたのか、今日の午後は娘とお昼を食べ終わってから昼寝をして、気づいたら夕方の6時まで二人で熟睡。起きてからまたご飯の支度をしてお風呂に入って、また寝て。と、食っちゃ寝の1日でした。またにはいいか。 先週火曜日にニューアルバムのCDリリースコンサートがありました。たくさんの暖かい友達、お客さんに囲まれて胸が熱くなりました。皆さん、本当にありがとう!皆さんの愛を感じ、とてもいい時間を過ごせました。リーダーギグは久しぶりだったので少し緊張してしまいました。大輔との演奏はやはり楽しいです。 二人でのデュオコンサートの2日後はなんと240人(正確には何人かわからない)とのコンサートでした。写真は本番前パノラマにしても入りきらないほどの人数。まだ全員クワイアーも揃っていません。演目はヴェルディのレクイエム。ヴェルディが青年時代から敬愛していたイタリアの文豪マンゾーニを追悼する目的で作られたこの楽曲。有名なので第二楽章は皆さんもどこかで耳にしたことがあるかも。感情がこもっていていろいろな表情を持った曲です。この曲なんとおよそ1時間半もあるのです。私が演奏してきた曲の中では最長でした。あんなに長いと半端ない集中力がいるので、精神的にも鍛えられます。 先週のコンサートからわずか2週間ほどでこんな大作を仕上げないといけないだなんて。それに自分たちのCDリリースもあるし、他のギグもあるし、と心が折れそうでした。コンサートの時はすでに疲労がたまっていたのか、風邪気味でこんな時に限って滝のように鼻水が滴ってくるのでそっちも大変でした。椅子にタオルをセットしてベースに垂れる前にふく。休符が続いたら鼻をふく。鼻水が上唇まで垂れてきてもあと8小節まで耐えなければ!とか、そんな大事なタオルをうっかり落としてしまい、ベースがあるし、ステージが混み合ってるので手が届かない!その間も垂れてくる鼻水。うしろのクワイアーのお姉さんは親切にタオルを拾ってくれたのですが、鼻水でビショビショで気まずい空気が流れたり。あんな厳かでしーんと静まり返る空間でくしゃみが出そうになったり、咳き込みそうになったり。それが難しいフレーズを弾きながら起こっていたのです。大変でしょ?でもかあちゃんやりました!完走しました!(本当にそんな気分) 音楽も感動的でした。あの音の厚さ、美しさ、そして迫力。(リハの時は巨大なベースドラムがバコンバコンと目の前で鳴らされるのでその都度、心臓発作起こすかと思うほどの迫力でした)あの曲を書き上げるのにどれだけ大変だったんだろう。あの時代にこんな大作を作り上げるなんて。昔の人は恐ろしいくらいすごいですね。写真は我らがベースクルー。みんな凄腕で優しくて新入りの私は彼らにだいぶ鍛えてもらいました。 この一週間は2人でのコンサート200人とでのコンサートがありましたが、なんと表現したらいいか難しいのですが、どちらもなにも足りないということも、多すぎるということもないパーフェクトで素晴らしい音楽でした。デュオもオーケストラもどっちも楽しい!! いろんな種類の音楽が体感して楽しめる、なんて贅沢な街なんだろう。