日本ツアーレポート後編「Anthony来日!」

 もうすぐクリスマスですね。ニューヨークの街は日に日にクリスマスモードで盛り上がっています。ところでこの先週末おもしろいことがあったんです。土曜日にバイオリンの子に頼まれた仕事のリハーサルにブルックリンにある教会に行ってきました。いつものように時間通りに現地について教会のドアを開いて。音の聞こえる方に行ってみたらクアイヤー30名ほどとホルンやクラリネットやストリングスが並んだ計50名くらいが一斉にパッとこっちを見てきたので、「しまった!間違った!!邪魔してごめんなさい!!」ってひやっとして部屋を後にしました。それで廊下にいたおじさんに誰々に呼ばれて来たんだけどどこいけばいいですか?って聞いたら、「ここだよ。」って。どうやらあのメンバーと教会のクリスマスコンサートをやるらしいということが初めてわかったのです。どんな音楽をやるのか全く想像していなかったのでびっくり。みんないかにもクラシック奏者たち+何十年もこの教会に通っているであろうクアイヤーたち。のなかにコントラバス奏者の位置に潜り込んでいるジャズ屋のわたし。リハーサルは指揮者が来てすぐに始まり譜面を見るのも初めてでどんなものが始まるのかもわからないまま1、2、3、4ってカウントが。あの集中力と緊張感はジャズやる時とは全然違いますね。もう必死でした。でも30人近くのクアイヤーの歌声とストリングスの響きと木管楽器と金管楽器が混ざりあう音色はすごく美しかったです。昨日の共演者の一部。隠し撮りしたのであんまり良い写真撮れなかったな。これにオーケストラ。今年はサンクスギビングを日本で過ごしたので急に街がクリスマスな感じでいまいち実感があまりなかったのですが、あの幻想的なクリスマスコンサートでクリスマスを感じました。それにしてもハーレルヤ♪って曲難しかったな。と長々と書いてしまいましたが、日本ツアーレポートも後編です。UoUのツアーが無事大好評に終わり、翌日は大急ぎで成田にアンソニーをピックアップしに。翌日は大輔の母校の洗足学園大学で3人でクリニックをしました。クリニックだというのに楽器すらもってこない学生たちにちょっとビックリ。私たちが学生の頃は楽器持って忘れないようにノートに一生懸命メモとってという感じだったのですが、もうオールドファッションなのかしら?でも中には質問たくさんしてくれたり、一生懸命なにかを吸収しようという子もいてよかったです。わたしたちの熱い語りかけに答えてくれて嬉しかったです。学生の一人がアンソニーに「なんで日本人2人と一緒に演奏しようと思ったのですか?」と質問していました。アンソニーは「2人が日本人であろうと、白人であろうと、黒人であったとしても2人は自分のベストフレンドだし、3人で演奏しているのがただ楽しくてハプニングしてるんだよ。」って。人種が入り交じっているNYにいるとあんまり意識しなかったんだけど、そうなんですよね。その人が「なに人」っていうよりも「どんな人」っていう見方をしています。その方が素敵な友人がきっとたーくさんできるんでしょうね。香取さん、道下さん、篠原さんどうもありがとうございました!そんな3人の次の向かう先は静岡です!つづく。