2カ月間の産後、大量の抜け毛がやっと少し落ち着いてきた今日この頃。 阿部大輔との夫婦デュオ、ニューアルバム『アナザージャーニー』10/30から発売開始されました!日本ではCD自体の販売は11/22スタートですが、iTunesストアで音源のみの販売を開始しています。UoU Music Store新しくオープンしたUoUミュージックストアにて今回はハイレゾの音源も手に入りますよ!もう少しリアルで高品質な音を楽しみたい方におススメです!iTunesストア 愛情たっぷり込めて今回は私がiPhoneを駆使してアルバムのプロモーションビデオを作ってみました。何気なく撮っていた動画を使ったものです。当の本人が映っていませんが、今回のクレジットはカメラマンということで。 今回は『生きる』をテーマに。いろいろな方たちとの別れ、出会い、そしてさらに録音中はちょうど臨月になる大きなお腹を抱えて命を感じていました。人々の優しさに触れ、『生きる』という事ってなんなんだろう?と答えはいまだに出てはいませんが、そんな悶々とした思いがこもった作品です。 心を込めて作りました!ぜひ聴いてください。
誕生日に起こった不思議な話
今日は私の誕生日と6年目の結婚記念日でした。不思議なことがあったので、まだ記憶が新しいうちに自分へのメモも兼ねてブログを書いてみようと思います。 毎年この日は、アストリアにあるお気に入りのイタリアンレストランにおめかしして家族で出かけます。家族が1人増えて今年は4人でランチ。こんな日だからと奮発してデザートとコーヒーまで頼んで最後に堪能してお腹はパンパン。その後、子供を公園で遊ばせた後の帰り道でことが始まりました。 帰り道歩いていると、なんだかお腹の具合が、、、と大輔さん。食べすぎが祟ったのでしょうか。でもまあ、大丈夫といつもの調子で涼しい顔をしていました。そんな話をしていたら私までなんだかお腹がゴロゴロいってきたような。。。そんな両親の気も知らず、娘は気持ちよさそうにベビーカーでお昼寝。息子は抱っこ紐で抱っこされ気持ちよさそうです。 駅までついて私の方がいち早く「ヤバそう」になってきて、改札に上る階段でトイレに行っておくべきか悩みました。子供を抱えてだと身軽でもないので慎重な決断が必要です。でも我慢してみよう!ううぅ、やっぱり危険だと思い、後戻りして近くにあったファースフード店のトイレへ。 もう鳥肌が時折立つくらい切羽詰まっていたのに、私たちの前にハゲたおじさんがスーッとトイレに入って行ったではありませんか!!ああ、こんな時に!!オー!ノー!!でも幸いトイレが長そうなホームレス風ではなく小ぎれいな感じのおじさんだったので長くはならないだろうと、2人で思っていたので横で並んで待っていました。そうしたらトイレを前に気が抜けたからあ、今度は大輔のお腹の方がピンチになってきた様子。「(この人出たら、)先行っていい?」そんないつもは譲ってくれる人がこんなに切迫詰まっているならと先に行ってもらうことを承諾。 3分経っても出てこない。読みは甘かったか。。。 5分経っても出てこない。おじさん。。。そこに「あなたたちトイレに並んでるの?」とおばあさんが。「はい!!」と力強く答えると、誰か入っているのか?と聞いてきた。なかなか出てこないんです。と愚痴をこぼし途方に暮れていたら、おばあさんがどんな人が入っているのか聞いてきました。おじさんです。と答えると、ああ、ハゲた人?マネージャーよ。と答えました。ああ、マネージャーよ。着替えでもしてるのか?それともトイレでのんきに休憩でもしているのか。 8分経っても出てこない。おじさん!!!いい加減にして!!1分がすんごく長く感じる!!! 10分!!もう我慢の限界!!大輔は子供達を私に託し外に飛び出て行きました。。。かわいそうに。どうか、出ちゃいませんように。。。と祈りつつ、子供がいて身動きができない私はそこで扉が開くのを待つことに。もう何分待ったでしょうか?それを見かねたさっきのおばあさんが、誰かいるか?!と店中に響き渡る大きな声で叫ぶとドンドンとドアを叩き始めた。でも、扉の向こうからは何の返事もない。もうフロントに行ってカギを取ってくる!と最後の手段の無理やりこじ開ける作戦に出たおばあさん。さすがにそれは。。。いくらお腹がピーピーな私でもおじさんが入っているのにドアこじ開けて、もしおじさんのお尻がお店中に(トイレがお客さんの席のすぐ横だったので)見えちゃったらかわいそう、と思っていたら、ガチャ、ガチャとおばあさん。あの開かずの間がついにギーッと空きました。あーあ。。。 すると、おばあさんが、「ほら誰もいない」って。え?扉の向こうは誰もいませんでした。なんて不思議な体験談でした。
第二子の誕生
第二子の誕生
秘密にしていたわけではないのですが、ありがたいことに第二子を授かり、
6/21に元気な男の子を出産しました!
娘が生まれた時は3週間も早くてなんの準備もできていなくてびっくりしたので、今回こそは!と準備万端、首をながーくして生まれてくるのを待っていました。今日か、明日か、と毎日ソワソワしていたら39週目でちゃんと出てきてくれました。
この子とは生まれてくる前から交信ができていたのか、妊娠初期から男の子だという夢を見たり(私のではなく大輔の夢にですが)、名前を決めてたら夢でその名前は嫌だからこれがイイ!と漢字まで指定された夢を見たり。何日に出てくるよ、という予言は外れましたが、メッセージ力が強い子です。
一度膨らました風船のように、2人目の妊娠中はお腹が破裂しそうなくらい大きくなりました。生まれたとき大きめの子だからか、妊娠後期は赤ちゃんが下に下がるため胃の圧迫感から解放されるなんて聞いていたけど、生まれる直前まで胃も圧迫され、膀胱も圧迫され、腰は痛くなるわしんどかったです。
でも検診の帰り道に散歩したり、
もうしばらく外出できなくなるからと理由をつけてはいろんなものを食べにいったり、
写真は昔ながらのホームメイドアイスクリーム屋さん。
2年間ソルフェージュ、楽典などを教えさせてもらっていた今はJr.EXILEとして頑張っている元教え子たちの勇姿を観に行ったり、
妊娠中は思いっきりいろいろ楽しんでいました。
お産はというと、噂通り2人目の出産は早かったです。午前中に出産の兆候と言われる「おしるし」(少量の出血)があり、夜娘を寝かしつけている間に左下のお腹をボコッとけられたような感覚があり、破水。ウトウトしていた娘を起こし、ついに来たな!という感じでした。立ち上がるとダラダラと羊水が出てくるので、半分身を起こしながら持っていくものとタクシーの手配、娘を預かってもらうために友人に連絡を大輔にお願いしました。前回の出産も破水からだったので要領は得ていました。足の間にタオルを挟み、バスタオルを腰に巻き、いざ出発。娘はいつもと違う行動にドキドキワクワク。急に自分の大好きな友達のうちに遊びに行けることになって興奮気味。母は娘の初めてのお泊りにドキドキでした。
娘を友人に預け、頑張ってね!!とギュッと手を握られるといよいよだ!という気分に。それからアレヨアレヨと言う間に、陣痛がタクシーの中で始まりました。しかも間隔も短い。マンハッタンにある病院に着く頃には痛みも結構強くなっていました。
これは早く生まれるんじゃないか?と思い、内診してもらうと予想以上に進んでおらずビックリしましたが、それから1時間後くらいにはもうReadyな状態へ。前回の出産の時と同じく身体が大きく震え始め、陣痛が来るたびにベッドの横の手すりにしがみつく。もう出そう。。。(赤ちゃんが)と伝えるとナースが主治医が今こっち向かっているからもう少し待って、と。しかもどこにいるかと尋ねたら、自宅からくるので今車で移動中とのこと。急にReadyな状態になったからしょうがないものの、待っていられない、もう先生が来る前にでも産んでしまおう!と陣痛が来るたびにそう思っていたら先生が到着。すぐ頭が出ていて上の子同様、案の定毛がふさふさ。3回、4回ほどいきんだらつるりと出てきてくれました!夜9時に破水して、生まれたのが深夜2:30。展開がとても早かったです。早かったから今回は痛かった。。。
2泊3日の入院を経て(アメリカの病院はこれがスタンダード)新生児との生活も10日を過ぎました。もうブログをのんびり書けるくらい体調も良く、息子ものんびりしています。上の子は多少ヤキモチからか、イヤイヤ、ギャン泣きが続いたけどようやく落ち着いてきました。大輔パパも二児の父になり頑張ってくれています。
また子育てに追われる日々が続きそうですが、音楽活動も頑張っていこうと思います。更に賑やかになった阿部ファミリーをこれからもよろしくお願いします!!
春の訪れ
先月まで大雪になるなんて騒いでいたニューヨークも1ヶ月でこんなに華やかな春になりました。先週は家族でのんびりマンハッタン島と私たちが住んでいるクイーンズの間にある小さな島、ルーズベルト島にお花見に行ってきました。渡米して十数年前、毎年この時期は日本の桜が恋しくてたまらなかったのですが、今年はついに桜の穴場を発見。ソメイヨシノが満開でした。まだ肌寒かったので暖かいコーヒーを片手に桜を堪能するという贅沢な時間でした。桜並木の反対側にはマンハッタンが望めてなかなかいい景色でした。
小さくて細長い島。ニューヨーク生活10年にして初上陸。街とは違って静かでゆったりとした雰囲気。昔は精神病院があったそうな。
きれいな青空。冬が長かったぶん、春の訪れが毎年ありがたく感じます。
こちらはマンハッタンのミッドタウンにあるブライアントパーク。チューリップやらスイセンやらたくさんの花が植えてあってここもまたきれいでした。
お父さんと大好きなメリーゴーランドに乗る娘。
娘もあっという間に大きくなって服も気づいたらツンツルテンのものが多くなってきました。よく喋るようにもなり、毎日びっくりさせられています。つい最近まで赤ちゃんだったのになぁ。大きな声で童謡を歌ったり、おどけたり、ふざけたり、暴れまわったり、毎日ニコニコおてんばさんで我が家の太陽みたいな存在です。
大輔との新しいプロジェクトも進行中です。まだまだ仮録音という段階ですが、今回は私も3曲ほど用意しました。なかなか子育てをしながら曲を用意するのは大変ですね。今までどれだけ時間を無駄にしてたかと思ってしまう。。。お互いに仕事、子育てと忙しい中の作品制作なのでイライラしてよく口論になったりしていますが、2作目を作りたくなってしまった衝動は抑えられずにプロジェクトは動いています。また皆様に心温まる作品を届けられたらと思い、頑張っています。
第2弾も乞うご期待!
オマケに。
先日ミュージシャン仲間から届いた郵便物についていた切手。
今まで見た切手の中で一番好きな切手。マイルスの切手なんてジャズミュージシャンのテンションが上がってしまいますね。
では、皆さんも春を思いっきり満喫して下さいね。
食いしん坊とレコーディング
毎年あけましておめでとうございます、なんてブログを書いていたような気がしますが、もうあっという間に節分まで通り越してしまいました。豆まき(どちらかというと豆を食べる方)に恵方巻き、食べたいなと思いながら、毎年節分が過ぎ去っていきます。明日は全米が熱狂するスーパーボールの日なので、アメフトに全く興味がない私はアボカドのワカモレとチキンウイングにジャンクばかりだといけないのでサラダでもを作ってテレビでも観ようとワクワクしています。来月はひな祭りだから。。。何作ってあげよう?なんてもう先のことまで考えている食いしん坊です。 誰かにご馳走になったらお腹をこわすまで食べてしまうこともある私ですが、そんな私の食への執着は遺伝らしく、祖母→父→私→そして甥っ子と見事に受け継がれている気がします。子供の頃は三人姉弟で奪いあったり、どれが一番多いかなんていつも気にしてケンカしたりもしてたけど、のんびり者の長男と結婚をしてから好きなものをゆっくり好きなだけ邪魔されずに楽しんでいました。それが、最近、強敵が現れました!娘のあかりです!彼女の好物、トマトなんか食卓にあったら先に全部食べておくか、緑の葉っぱの下に隠しておかないと全部奪われる!果物も!おやつはもちろん、時にはごはんも!みそ汁も!まだちびっ子なので食わず嫌いもあったりするのでなんとか助かっていますが、食料の奪い合いになる日も遠くはなさそうです。もっと稼げるようにならないと、食費が。。。なんて。 現在2歳3か月。大分すらっと手足が長くなり、歌も上手になりました。写真はめちゃくちゃ語での音読の様子。テレビで誰かが泣いていると口をへの字にあうるも耐えきれず、もらい泣きをする心優しさも芽生え始めてきました。あれから更にパワーアップして元気一杯、毎日本当に楽しそうにしています。親の真似も良くするようになってきたので、気をつけなければ! 音楽活動の方ですが、日々クラシックを練習し、オーケストラから離れて寂しいので音源に合わせて先生に頂いたスコアを見ながら1人オーケストラをしています。生の迫力が恋しい。。先日、最近一緒に演奏しているパメラ・ハミルトンというバイオリン兼シンガーのレコーディングもしてきました。ブースの中のパム。彼女すごく楽しい人でいつもみんなを明るくさせているムードメーカーです。この日は新しい相棒ベースでの初の録音。音の違いにビックリしました。いやー、いい楽器って気持ちがいいし、素晴らしいですね。そしてメンバーからのリクエストにお答えして、これも実は初めてのエレベの録音。アルバムの半分はエレベになる予定です。高校の時から愛用しているフェンダージャズベース。ネックを変え、外見も中身も改造されているのですが、ずっと使っています。あんまり人前でエレベを弾くことがなかったのですが、エレベでの演奏もすごく楽しいですね!今回のレコーディングはゲストにケニーギャレットのバンドで活躍中のルディ・バードがパーカッションで参加しています。まだまだ製作中なので完成が楽しみです。 もう一つ、大輔との二作目も作ることが決まりました!どんなものになるでしょうか?乞うご期待!
師走のコンサート
NYはクリスマス一色で街中がキラキラしています。寒さも本格的になって来ました。そんな中、先週末、クィーンズカレッジオーケストラでベートーヴェンの交響曲第9番、第九でお馴染みの音楽史上の大傑作を弾ききってきました。 オーケストラに入って一年、毎週2回のリハ、月2回のコンサートというハイペースで鍛え上げられて来たはずが、断然難しかった。し、なんとも素晴らしい曲でした。一曲が一時間を越えるのでリハも大変。本番前の一週間なんて目が回るくらい大変でした。 ベーシストは当初7人の予定が、新人二人がクビにされるというピリピリとした空気。リハがない日も曲を覚えるためにギグの移動中は常に音源を聴きながら譜面とにらめっこ。名曲というだけあって、メロディーが入って来やすく、一日中第九が脳裏から離れずにうなされる夜もありました。どんなに頑張ったって今の実力では歯が立たないフレーズたち、弾きたいのに身体がついていかないという苛立ちなどいろいろ体感しました。 それにしても曲が凄い。聴けば聴くほど心を揺さぶられる奥が深い音楽でした。 出だしから緊張感でいっぱいで、難しく、それが第二楽章に行くと更に早く難しくなり、初めて聴いたときはこんなの私に弾けるのか?と思いました。 私のお気に入りは第三楽章のスロームーブメントの曲。まるで天国に登っていけてしまうような、せつないけど、ふんわり暖かく、上品で美しく、なんとも言葉では表現しきれないのですが、弾いているといつも涙がこみ上げてきて、恥ずかしいから泣くのを堪えるのが大変でした。 それからあの有名な「喜びの歌」が聴ける第四楽章へ。ベースとチェロがかなり重要な役割をするのでいつになっても緊張が解けません。ここで100数十名のクワイヤー達が初めて加わり、大合唱へ。ベースパートも更に難しくなって、また更に難しくなって行く。私にとっては休む暇がない、全速力で走るマラソンくらいな感じでした。 リハでは一度も最初から最後まで通したことがなかったので、この長丁場のハードワークは想像ができていませんでした。その上、第九の前にブラームスを二曲弾いた後だったので途中頭が朦朧としてきましたが、なんとか完走。感動とともに。 まだベートーヴェンの曲は3曲しか弾いていませんが、どれも素晴らしかったです。特に第九はミュージシャンとして今まで一回も最初から最後まで聴いたことがなかったなんて、勿体無かったな、と思いました。あんな曲がこの世にあったなんて。どうしたらあんな完成度の高いものを創り上げられるんだろう。今回のそんな大作との出逢い、経験、感動が私の人生の宝物になりました。 マエストロの指揮の元、オーケストラもクワイヤーも素晴らしい演奏でした。やっぱりマエストロ・ペレスは偉大です。86歳の高齢で抗がん剤治療をしながら、今学期からは車椅子で助けを借りないと動きが取れなかったおじいちゃんが、自分の定位置に立つと声を張り上げて生徒達を指導します。声は誰よりも大きいし、辛口で厳しいし、全ての音をわかっているし、自分が出したい表現を的確に指示する、そして彼が指揮をすると魔法がかかったかのようにみんなの音に表情がつくのです。ジャズしかやって来なかった私には不思議な体験でした。 今回の第九でオーケストラから離れ、この一年間の貴重な経験を生かしてまた自分の音楽を磨いていこうと思います。 オーケストラのみんな、ありがとう。
音楽の秋、ベースとの出会い
音楽に、子育てに追われていたらあっという間に時が経ってしまいました。もう秋も深くなってきて、ニューヨークは落ち葉でいっぱいです。大統領選後でかなり世間はざわついていますが、阿部家は今日も元気いっぱいやっています。 先月末に娘が2歳になりました。生まれたばかりの頃は小さくって痩せっぽっちで、黄疸が出ていたので心配をしましたが、家族の中で一番丈夫な子で生まれてまだ2度(1度は突発性発疹)しか風邪をひいていない健康でありがたい子です。数ヶ月前まで「おっかさん…」と小さな声でささやいていたのが嘘のように今では「おかーーーさーーん!!!」と用もないのに叫ばれます。毎日ニコニコ暴れ回る彼女を見ては笑顔になる毎日です。 後、先月末、大事な出会いがありました。わたしの師匠が付き添って下さり、ロングアイランドにあるコルスタインというベースストアへ行ってこれから運命を共にする伴侶と出会いました。実は金銭的にも心も全然準備もできていなくて成り行きでお店に行ったのですが、お店に向かう時はお見合い(なんてしたことないけど)する時のような気分でなんだかすごくドキドキしていました。 お店に着くとなんの飾り気もないお店にベースがズラーーっと。もうここで運命の出会いがあると確信していました。そのお店には昔スコット・ラファロが使っていたベースやパーシー・ヒースが使っていた高価な楽器が金庫に大切に保管してありました。わたしの予算に合うベースをいくつか出してきてもらった瞬間、一本目のベースでこれだ!と運命のベースに出会ってしまいました。そのあとはどれを弾いてもなんだかしっくりきませんでした。その後しばらくして、師匠の息子さんの青森朋也さん(本当にバケモノみたいにすごいベーシスト)が一年間弾き込んで最近置いて行ったという同じ型のベースを弾いてみてビックリ!全く同じベースなのに音が全く違うんです。もの凄く鳴る楽器なので恐れ多い気持ちでしたが、師匠がこっちが久里子さんにぴったりだ、と言って下さり、そのベースに決定しました。わたしがあんなにいい楽器弾きこなせるのだろうかと思うほどでしたが、弾いていると楽器がいろいろ教えてくれている感じがしました。ピッチがズレたらすぐわかるし、ちゃんと鳴れば凄くいい反応が返ってくる、素晴らしい楽器です。これから楽器にいろいろ鍛えてもらえそうです。写真は私の長年使っていたプライウッドのベースと最後のお別れの図。ボストンで学生時代に出会い、レンタルしていて買い取ったベース。まさかこんなに長い付き合いになるなんて思ってもいませんでした。もうボロボロで壊れかかってて最後まで頑張ってくれました。母からはよくプロが中古の軽自動車ずっと乗っているようなものだ、と言われていた楽器。これからは第二の人生を歩むことになるようです。やっぱり別れる時は少し切なかったです。でもこれがこれから人生を共に歩んでいくベースです。一目惚れです。楽器って本当にパーソナルなもので、仕事のパートナー、一緒にアートを作り上げていく道具であり、自分の表現を映し出してくれる道具でもあるし、ミュージシャンによっては楽器に名前をつけている人も少なくないみたいです。わたしたちもなんだか新しい家族を迎え入れたようで毎日新鮮な気持ちです。あかりも同伴してくれたので、毎日楽器を眺めてはベース、買った!とちゃんと理解しているようです。これからもっと楽しくなりそうです!この楽器とただいま来月控えた今年最大のコンサート、ベートーヴェンの第9の練習に励んでいます。一時間もあるのにそのなかにぎゅーっと感動が詰め込まれている誰もが知る音楽界の大作。ベートーヴェンの第9が凄すぎて、ブラームスは交響曲第1番を完成させるのに20年近くかかったとか。第9ができた当時は弾きこなせるミュージシャン達もなかなかいなかったくらい難しい楽曲らしいです。ベースパートも今までやった楽曲の中でもありえないくらい難しいです。マエストロ・ペレスの指揮で第9を演奏できるなんて貴重な体験をしてきます。今からワクワクしてます。頑張るぞ!!
夏の思い出
日本から帰って来てからもう一週間がすぎました。時差ボケもだいぶ治って来ました。ありがたいことに今回も素晴らしい出会いがあり、素晴らしい思い出がいっぱいできました。 帰国して最初の一週間は実家でのんびりとしていました。のんびりとは言っても娘の時差ボケで大変。夕食どきの機嫌悪さったら。。。自分がボケている場合ではありませんでした。でも家族に囲まれて毎日が刺激だらけだったようで娘の頭はフル回転。おとなし目の子がNYに戻る頃にはおてんばちゃんへ豹変してしまいました。おしゃべりも格段にできるようになりました。 写真は家族旅行での一枚。やっぱり日本人だから浴衣が似合う。生まれて初めての浴衣姿のおかっぱちゃん。同じ年の従兄弟ともケンカしながら楽しそうに遊んでました。遠く離れているところに住んでいるとなかなか会えないもんね。。 家族との楽しい時を満喫し、お母ちゃんはミュージシャンのスイッチをオン。一つ目は大輔の地元で初ライブ。花水木というオシャレなお店でデュオライブでした。和室の控え室でウォーミングアップする大輔。雨がしとしと降るお昼のライブはなんだか幻想的でした。地元のたくさんのお客様に囲まれて心が温まりました。 翌日は新幹線で長野県上田市へ。毎年お世話になっているギタリストの白石才三さんが企画してくれたライブでした。ライブの半分は才三さんと上田市の期待の新人ギタリスト、けんとくんと共演しました。才三さんのソウルフルなサウンドとけんとくんの透き通るような歌声が心地いいライブでした。ギタリスト3人と演奏したの実はこの時が初めてでした。贅沢なひと時でした。たくさんのミュージシャンのみなさんも集まってくれて熱い楽しい夜でした。 Next Stopは佐賀です。飛行機でブーンとひとっ飛び。今回は娘を実家に預けて来たのでドタバタの九州一泊の旅。着いてすぐにレッスン、サウンドチェック、本番と分刻み。 一度演奏して見たかった旧古賀銀行、浪漫座でのコンサート。 CDの楽曲に加え、童謡「ふるさと」、佐賀にちなんだブルースを即興で作って弾いてみました。佐賀で有名なものは?との問いにお客様から「海苔!」の一声。海苔をヒントにブルース一曲作りました。佐賀の海苔は美味しいですもんね。でも海苔っぽいブルースは難しかった!笑。大輔のお母さんの故郷の佐賀。遠くから来た私たちを本当に暖かく迎えてくれました。いい街です。 福岡空港にいた45分間にUoUのピアニストで今子育て休暇中のコモちゃんこと小森陽子ちゃんにも会ってきました。 お互いお母さんになってから初めて顔合わせました。約2年ぶりに会ったコモちゃんはすっかりいいお母さん。また一緒に演奏できるのが待ち遠しいです。 UoUのライブもやってきましたよ!今回はライブの写真がなくて残念ですが、こんな感じでした。結成8年。みんなもういい年になってきました。若かったのにね。中身は相変わらずですが。茅ヶ崎、中目黒の楽屋、御茶ノ水ナル、とも貫禄がついてきた楽しくていいライブでした。やはりバンドっていいですね。楽しいです! モーションブルーヨコハマでのデュオコンサートもお陰様で大成功。本番前の楽屋。 夫婦デュオはとても気楽です。なので音楽的にもリラックスしていられます。娘を実家に置いてだと更にお父ちゃん、お母ちゃん頑張らなきゃ!って気持ちでした。今年はわたしの地元の成田市でもデュオライブしてきました。帰国した翌日に取材をしてくださり、ありがたいことに地元の新聞の一面に載せてもらいました。高校でジャズバンド部に入ったのが、わたしの原点です。高校時代の逸話が載っています。あの頃はミュージシャンとしてNYで暮らしているなんて想像もしてなかったな。音楽でやっていけるなんて自信がサラサラなかった。不思議。そんなことを思い出させてくれる故郷での演奏はいつも初心に戻ることができます。 と、こんな感じで今回も本当に優しくて暖かいお客さん、友人、仲間に囲まれて幸せでした。家族と過ごした時間も最高だったし、元気を分けに行ってまた充電して更に元気になってNYに戻ってこれました。素敵な出会い、経験に本当に感謝しています。みなさん、本当にありがとうございました。また来年日本で会いましょう!
夏はライブだ!日本ツアースケジュール
7月に入ったら急に夏本番になったNYです。7月4日はアメリカの独立記念日。みんな昼間はビーチに行って夜は花火やパーティといった過ごし方をするみたいで、ビーチなんて一番混む日。なのに無性にその日にビーチに行きたくなってしまい、ぎゅうぎゅうパンパンのバスに乗って1時間。久しぶりにビーチに行きました。去年はまだ子育てに追われていたので海にあそびにいくことすら考えていなかったのですが、今回は娘を連れて初めての海でした。 やはり海はいいですね。元気をもらえるような気がしました。娘もすっかり海の虜になったようで、足元に迫り来る波に「わー!」と声をあげてきゃーきゃー喜んでいました。どんどん深いところへものすごい力で引っ張っていくので阻止するのに大変。最近覚えた「もっかい(もう一回)」を連発。ずっと海に浸かっていました。この「もっかい」が結構いろんな場面に応用できるので最近駆使されています。 帰り際、海を眺めていた刺青ぎっしりの大きなおじさんが大輔に声をかけていて何かと思ったら、「野球は好きか?」と。元野球部、ソフト部のわたしたちがイエスと言うと、おじさんが翌日のメッツ戦のチケットを2枚くれたではありませんか!話を聞くとかわいそうなおじさんは娘さんと見に行くはずがキャンセルされてしまったみたいです。というわけで、ひょんなことから野球を見に行きました。 対マリーンズだったのでイチローが見られるか期待していたのですが、見られず残念。この景色を見てお分かりかもしれないけど、席はでかい球場の最上階。ビルのてっぺんから試合を見てるかのようでビュービュー風がすごく、わたしは冷や汗かきまくり。娘を落としたりしたらどうしようと、野球観戦の最高の楽しみのビールすら買いに行かないほどでした。でもラッキー!あの球場の雰囲気明るくって大好きなんです。試合はメッツが負けたけど、ホームランがボコボコ入って面白かった。おじさんありがとう。と、こんな感じでリーズナブルですが、夏を思いっきりエンジョイしています。ここでお知らせです。8月、9月、日本でライブがあります!!阿部大輔とのCD発売記念コンサートに1年ぶりにUoUとのライブもあり、今からワクワクしています。みなさんにまたお会いできるのを楽しみにしています。今回はお母さんになった友達にも久しぶりに会いたかったのでお昼のライブも企画しました。ぜひご家族で遊びに来てください。8月20日(土) 所沢 ギャラリー喫茶 花水木 (https://www.facebook.com/gallerycafe.hanamizuki)埼玉県所沢市松葉町15-804-2992-6027阿部大輔(g)、津川久里子(b)デュオ「ピュアソングス」発売記念※昼間のライブです。ご家族連れでぜひどうぞ。8月27日(土) 佐賀浪漫座 (http://www.romanza.jp/)佐賀市歴史民族館 旧古賀銀行内0952-24-4883阿部大輔(g)、津川久里子(b)デュオ「ピュアソングス」発売記念9月2日(金) 中目黒楽屋 (http://rakuya.asia/top.shtml)東京都目黒区上目黒2-15-603-3714-2607UoU (ユーオーユー)山田拓児(as, ss, bcl, keys)、阿部大輔(g)、津川久里子(b)、二本松義史(ds)9月3日(土) 茅ヶ崎ハスキーズギャラリー (http://www.huskys-g.com/)神奈川県茅ヶ崎市新栄町1-1 Yamajiビル 6F0467-88-1365UoU (ユーオーユー)山田拓児(as, ss, bcl, keys)、阿部大輔(g)、津川久里子(b)、二本松義史(ds)9月4日(日) 成田クラウド9 (http://www.jazzbarcloudnine.com/)千葉県成田市上町556-1 五番街ビル2F0476-22-2532阿部大輔(g)、津川久里子(b)デュオ「ピュアソングス」発売記念※昼間のライブです。ご家族連れでぜひどうぞ。9月7日 (水) 横浜 モーションブルーヨコハマ (http://www.motionblue.co.jp/)神奈川県横浜市中区新港1丁目一番2号 横浜赤レンガ倉庫2号館3F045-226-1919阿部大輔(g)、津川久里子(b)デュオ「ピュアソングス」発売記念9月8日(木) 御茶ノ水 御茶ノ水NARU (http://www.jazz-naru.com/)東京都千代田区神田駿河台2-103-3291-2321UoU (ユーオーユー)山田拓児(as, ss, bcl, keys)、阿部大輔(g)、津川久里子(b)、二本松義史(ds)ご予約、お問い合わせは各会場にご連絡ください。よろしくお願いします。最後に、5月にNYで行った大輔とのデュオライブの映像です。一曲目はアルバムタイトルにもなった、大輔の名曲の一つ、Pure Song。Pure Songニ曲目はわたしの英語のMCも冒頭で聞けるレアなOctober Wishes。ちょっと照れますね。お楽しみいただけたら嬉しいです。この夏はこれを生でぜひ聴いてください。みなさんにお会いできるのが今から待ち遠しいです!